NFLのルールブック「OFFICIAL PLAYING RULES OF THE NATIONAL FOOTBALL LEAGUE※」を理解するための翻訳。
※NFL Football OperationsのHPで閲覧可能
7 ボールインプレー、デッドボール、スクリメージ
7-4 スナップ時やスナップ前の行為
7-4-2 フォルススタート
ボールが置かれてレディフォープレーの状態で、スナップの前に、配置についたとみなされるオフェンスの選手がプレーを開始するかのように相手に向かっていったり動いたりした場合、あるいはオフェンスの選手がモーションの途中で急にラインオブスクリメージの方に動いた場合、フォルススタートとなる。1人もしくは複数のオフェンスの選手が一斉に、突然、急速に動き、それがスナップの開始のような動きであれば、フォルススタートとなる。
例外:センターの位置についたオフェンスの選手が頭や肩を回す動きに対しては、明らかに相手のオフサイドを誘っている場合を除き、フォルススタートは適用されない。
ノート:オフェンスの選手のフォルススタートを誘うようなディフェンスの選手の動きについては4-6-5(d)を参照のこと。
第1項 インテリアラインメン
インテリアラインメン(両タックルの間)がスリーポイントスタンスをとったり、そのふりをした後に、位置を変えたり地面についた手を動かした場合はフォルススタートとなる。
インテリアラインメンがツーポイントスタンスをとっている場合、スリーポイントスタンスに変えたり位置を変えることが認められているが、スナップの前までに完全に静止しなければならない。スナップの前までに完全に静止できない場合はフォルススタートとなる。
第2項 有資格レシーバー
11人のオフェンスの選手全員が少なくとも1秒以上位置につき、ラインオブスクリメージ上の有資格レシーバーが前に動いた場合、その動きが素早く急激な動きであろうがゆっくりと落ち着いた動きであろうが、フォルススタートとなる。
ラインオブスクリメージ上の有資格レシーバーがスナップの直前に後ろに動き、スナップの前に完全に静止できない場合はフォルススタートとなる。
どの有資格レシーバーも、スナップ前に完全に静止した場合は、ツーポイントスタンスからスリーポイントスタンスに変わったり、スリーポイントスタンスからツーポイントスタンスに変わることが認められている。完全に静止できない場合はフォルススタートとなる。
第3項 センターの背後の選手
センターの選手の背後もしくは後方に位置する選手は、手をセンターの選手の下や、膝の上や、身体の上に置いていたとしても、モーションすることができる。しかしながら、素早く急激に動いた場合はフォルススタートとなる。その選手がボールがスナップされる前に少なくとも1秒完全に静止できない場合は、イリーガルモーションとなる。
第4項 ショットガンフォーメーション
ショットガンフォーメーションでスナップを受ける位置につく選手はスナップ前に足を動かすことが認められているが、あらゆる素早い急激な動きはフォルススタートとなる。これには、スナップと同時でなく手を前に出すことも含まれる。
第5項 オフサイドを誘発する行為
クォーターバックやその他のスナップを受ける位置につく選手が、明らかに相手のオフサイドを誘発しようとする行為はフォルススタートとなる。
第6項 セットしないオフェンスの選手
前後半のツーミニッツウォーニング後でゲームクロックが動いている時に、11人のオフェンス選手全員がスナップの前に同時に1秒以上位置につかない場合、フォルススタートとなる。
ペナルティ:フォルススタートに対してラインオブスクリメージから5ヤード罰退。反則はスナップの前に適用される。
ノート:審判はすぐにホイッスルを吹かなければならない。スナップが行われるか、ディフェンスが反応したかに関わらず、フォルススタートのペナルティは適用される。